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リードの丸材をポチって数年寝かせるの巻 

こんにちは。ドイツでは制約付きロックダウンが続いていますが、

そんな中のおうち時間ということで

 本日は私の日常の一コマをご紹介。

 

生活の一部であるオーボエ リード(楽器の先端につけるマウスピース)作り。リードはオーボエ奏者は基本的に自分で制作します。

 

現在は自分の分と知人のオーボエ奏者や生徒の分も制作しているので、

日々時間を見つけては作業をすすめています。

 

色々な工程からスタートできるよう、

ある程度仕事が施された様々な状態で材料が売られていて、

私がいつも買うのは丸材と呼ばれる、葦を乾燥させ短くカットしたもの。

 

わりと素材そのまんまで、一番作業工程が多い分、好みにあわせて調整はしやすいです。

 

写真のような感じで送られてきます。最近はたいてい100g単位でオンラインで購入してます。

 

まれにそのまま使える材料があること以外は、

ほとんどの材料は購入後も二年程度は寝かせる必要があります。

乾燥を続け熟成させることにより木が落ち着き多少扱いやすくなるためです。

 

 

よく、一本のリード作るのにどれくらい時間かかるの” と質問されることがありますが、

材を寝かせる時間を入れれば3年程度なのです。長期戦です。笑 

(ちなみに数年寝かせる時間を除くと自分の場合約2-3週間はかけてつくるのがスタンダート。

とはいえここでも各作業間で寝かせる工程たくさん。

この寝かし時間のさじ加減も人によって大きく異なります。)

 

注文時には生産地やメーカー、また葦の直径を、自分の好みに合わせて選びます。

 

南フランス、イタリアなど温暖で乾燥した地域が栽培に適していて、

最近ではトルコやスペイン、中国などの材料も人気。

 

ワインのように収穫年数や熟成年数によって出来の質が変わってくるので、

毎年、最近のどこどこの材が良いとか悪いとか、このショップから買うのがいいとか、

いろんな噂、情報がオーボエ 奏者の中で飛び交ったりします。

 

でもほんとに気に入った材は、売り切れが怖くて仲間にも秘密にすることもあったり、、笑 

 

強者は自分の畑を所有していることも。

 

それくらい良い葦を日々オーボエ 奏者は必死で探し回ってます。

 

でも材料を現地の畑に買い付けに行くのはなんだか楽しそうで、夢のひとつでもありますね。

 

さて今日は良い感じに熟成の進んだ材料を、選別作業しながらひたすら薪割り作業していました。薪割りとはどんなことをするのかの続きはまた明日。