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薪割り前のひと手間 

さて昨日はいわゆる薪割り作業をしました。

葦(丸材)の直径を計測し、理想的なカーブを持ち、かつ真っ直ぐな木目を持った部分を選びながら葦を専用のカッターで割っていきます。

 

まずこの丸材計測器にカーブがぴったりはまる部分を、材料をくるくる回しながら探し出していきます。

ぴたりと曲線があたるところが見つかったら、そこの木をとるように専用カッターで、薪割りのように上からスパン!と割っていきます。

 

一つ一つ計測するのは手間ですが、この作業により、この後のかんながけ作業のクオリティが左右されるのでめんどくさがらず地道に測っていきます。(リード制作にめんどくいという単語は禁句です、、、笑)

 

また、リードづくりで大切なのは材料を思い切って捨てる作業で、 

曲がった材料やカスカスの材料で作業をすすめても最終的に使えるリードにならないことが多いので、time is Money ということで

各工程でいかに材料を捨てられるかが、使える完成リードを作る打率を増やすポイントです。

例えばこの丸材計測で早くも約3分の1〜半分弱の材料をポイすることになります。

 

ちなみにこの丸材計測器は10mmの直径用。

材料を注文する時にすでにある程度の直径は選べるのですが、やはり天然素材なので多少の誤差はあるわけで。

使える部分をできるだけ正確に選び取っていく作業はどうしても必要になってくるのです。

材の直径は注文するときに選べるのですが、直径はリードの開きに影響します。直径が小さいほどカーブがきつくなるので開きのあるリードになります。(10mmはわりと標準的な数値。) 

この直径の数値は、ガウジングマシーン(リード材専門の、かんながけをする特別な機械)を買う際にすでに決めておかなければならず、マシーン を買った後は、マシーンのヘッドの数値とあった材料を注文し続けることになります。

このガウジングマシーンというもの は、カーブのかかった葦材を100分の1ミリ単位で薄くしていく特殊な精密機械なので、葦の直径と、材を載せるマシーン のヘッドのカーブが一致するのがとても大切なのです。

 

地味な作業ですが好きなラジオなど聞きながら黙々と進めていきます。

理想的なカーブを描き、かつ見た目もツヤツヤ、木目も真っ直ぐな材料などに当たったときには、いいじゃんいいじゃん、どうかこのまますくすく育ってくれ、、!と祈るような気持ちになります。