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三ツ割ぱっかんと最近の読書、日本語編

先日の記事の続きですが、三つに割ると材はこんな感じになります。(背景片付ける気ゼロ)

ここから再度見た目チェック(表面のツヤは良いか、凹凸はないか、曲がっていないかなど)でさらに振るい分けをし、合格した材が次の『ギロチン工程』にすすみます。まだまだ完成リードまでの道のりは遠いです。とはいえ、丸材選別からプレガウジング(かんながけ前のプレかんながけ、、)までは1日で一気に作業を進めます。

 

さてついでに本日は最近読んでいる本もご紹介。11月は全くコンサートもなさそうですし、本を読む時間がけっこうあり、今までなかなか読み切れなかった本にじっくり向き合えてます。

 

今読んでるのは今まで実に3回は挫折したディケンズの『二都物語』。5年くらい前から文庫本で所有しているのですが全然読み進められず積読になっていました。登場人物の名前も同一人物が名字だけ、下の名前だけ、等で出てくるから混乱したし。←レベルの低い挫折理由。笑

 

でも時間のできた今読んでみるととっても面白い。フランス革命前後のパリ、ロンドンを舞台にした物語です。

新潮文庫の昔の翻訳のもので読んでいるため、訳文が少し特徴的で知らない日本語も出てきたりして、リズムに乗るまで時間かかりましたが、登場人物の名前もやっと覚えきり。。

ディテイルが面白いのでちびちび読んで楽しんでいます。フランス革命において語り尽くされてきたテーマでもありますが、革命前の貴族と平民のとてつもない暮らしの差であったり。ここからフランスやヨーロッパ全体はどう変わってきたのかなど、今のドイツでの暮らしで体感していることと照らし合わせてみたり。壮大な歴史小説としても楽しめます。

上巻もうすぐ読み終わりそうで、下巻も楽しみ。

 

冒頭の『それはおよそ良き時代でもあれば、およそ悪しき時代でもあった。知恵の時代であるとともに、愚痴の時代でもあった(中略)要するに、すべてはあまりにも現代に似ていたのだ。』の入りがやけに好きです。

 

 

また先日読み終えてとても面白かったのは、ドイツ人弁護士であり作家であるフェルディナント・フォン・シーラッハの、『犯罪』という短編小説集。

知り合いの日本人の方におすすめして頂きました。

いわゆる普通の人間がいかにして犯罪者になるかに焦点をあてた短編小説で、とても興味のあるテーマなのですぐ読み終えました。これはいつかドイツ語でも読んでみたい。ただいわゆる残虐シーンもあるので、本来そういうのが苦手な自分にとっては読み進めるのにだいぶ勇気がいりました。でもそうまでして読み終えたかった、人間の闇や悲しみを濃く簡潔に表現した傑作短編小説集だと思います。

フィクションとありますが現役弁護士として活動してきた作者の、罪を犯した人間の背景や真相を観る観察眼、経験が作品に影響を与えているのは言うまでもありません。この作者の他の作品も気になる。

 

文庫本はたいてい電車のなかで読んでいます。世界中どこでも電車の中が一番本が読める不思議。たまに向かいに座ってる人に、日本語は右ページから、縦に読むんだよね?字ちっちゃくない? など質問攻めにあいます。

最近は世情のこともあり減りましたが、ドイツ人はなぜか電車内で知らない人に喋りかけることがとても多いです。そのカバンいいね!どこで買ったの?などなど。

でも後はひかず、降りる駅が近づいたらバイバイ、とさわやかに別れます。自分から誰かに話しかけることはまだ勇気がなくやったことはありません。。

 

ところで普段せっかくドイツ住んでるし、てことで、ドイツ語でも超スローペースで読書しています。こちらはまだ挑戦ベースで辞書とセットですが。近々、ドイツ語のどんな本をどうやって読んでいるかも紹介できたらと思います。